アイラブユーは君だけさ

だいたいそんな感じ

君だけの星を探して

去年のわたしはMr.DREAMという曲が大好きで、それ以上にとてもとても怖かった。 
恐る恐る再生して耳にしている時は冷や汗で背中がぐっしょり濡れてしまうくらい緊張していたので、アルバム発売から両手の指で数え足りてしまうくらいにしか聴けなかった。
でも聴いていない間は気付けばMr.DREAMのことを考えてしまうくらいに、ずっと曲について考えていたと思う。
Mr.DREAMは決して怖い曲ではない、むしろ明るくてキラキラしてて、真っ直ぐすぎるほど真っ直ぐな曲だと思う。
曲の提供をしてくださったのがヒロイズムさんなのだから納得である。
そもそもアルバム詳細が発表され、ヒロイズムさんが曲の提供をして下さると読んだ時は本当に本当に嬉しかった。
妹がNEWS担なのでヒロイズムさんの曲には日頃から親しんでいたし、この曲好き!と思うと大体ヒロイズムさんが提供してるということが多かったのもあって、もう絶対に好きなの確定じゃん!ラッキー!って思っていた。
わたしは五関さんに王道も王道なアイドルソングを歌って欲しいと思っていて、今年はそれが叶うかもしれない、否99.9%の確率で有罪が確定…じゃなくて勝利が確定されてるじゃん!と思っていた。
Mr.DREAMという曲名にほんの少しざわつく心を無視しながら。


閑話休題
わたしにはかつて最愛のアイドルがいた。
その最愛を嫌いにならない為にグループからもそのアイドルからも降りて、いつのまにかそのポジションにA.B.C-Zと五関さんが収まったのだけど、それでもわたしにとってそのアイドルが何にも代え難い最愛のアイドルであることは変わりなかった。
これからをファンとして一番近くで見ていたいのは五関さんで、応援していける未来にわくわくしていた。
所謂新規ハイというか、付き合いたてのカップルのアレみたいな、とにかく好きで好きでいることが楽しくて堪らない!というようなそういう期間に足を踏み入れようとした矢先。
わたしの最愛のアイドルが来年の春には死んでしまうということを突きつけられた。
アイドルではなくご本人の人生を生きたいという言葉を残して、むしろそれ以外は何も言わず、わたしの最愛は死んだ。
アイドルとして死んでしまった。
物凄くショックで、正直のところそれ以降の何もかもが現実味がなかった。その発表からもわたしはやっぱりA.B.C-Zと五関さんが好きで、大好きだったけど、何も信じることが出来なくなっていた。
昔から何か辛いことがあると「辛いと思わないようにしよう」としてしまう性格だった為に、辛い!辛い!と叫んでいる心の声を丸無視して「大丈夫大丈夫、もう前しか見てないから!」と言っていた。いや、時々は落ち込んでどうしようもなくなってはいたけれども。でも、ちゃんとその辛さに向き合ってこなかった。
その時から宙ぶらりんの生活が始まったんだと思う。
居場所を違えた元々応援していたグループに思いがけない方法で後ろ髪を引かれながらA.B.C-Zに前へ前へと引っ張られている。
時々自分が今何を観たくて何をしたいのかわからなくなっていた。


話を戻そう。
Mr.DREAMが怖かったのには、その最愛のアイドルと五関さんが同い年だということが根源にあるんだと思う。
30歳になる節目に新しい人生を歩みたいと口にするその最愛を見ながら、わたしの中にその言葉が強く強く刻まれてしまった。
どんなにアイドルとして輝いていても、何かのきっかけでアイドルとして死んでしまう事がある。
それがとても怖かった。
わたしにとってMr.DREAMはその恐怖が具現化したような曲だった。初めて聴いたその時からコンサートで観るのが怖くて堪らなかった。
その時には薄々色々なことが関係して怖いんだろうな…くらいにしか考えられなかったけど、今ならわかる。
わたしはMr.DREAMが五関さんをどこかに連れて行ってしまうような気がしていたのだ。
自担なのでめちゃくちゃ褒めるけどMr.DREAMの演出はアリーナ・ホールどちらのものも最高だった。
最高だから、最高だからこそ、そのままどこかへ、わたしの観ることの出来ないどこか遠くに逝ってしまうんじゃないかと怖くなった。
これは本当に自分でもドン引きなんだけど、参加したコンサート全ての五関ソロでぼろぼろになった。
その演出があまりにも好きすぎたっていうのもあるけど、それ以上に怖くて。
五関さんがあんまりにも楽しそうに踊って、キラキラしながら歌うから、どこにも逝かないでくれ、まだアイドルのステージにいてくれ、どうかずっとそこにいてくれと必死で、一分一秒も見逃せなかった。
今、去年のわたしを振り返ると、きっと押さえつけていた、抑えようとしていた辛さがピークを迎えていたんじゃないかなと思う。
自分の気持ちに、辛さに向き合っていたら、あんなふうに必死に切実に捉えることもなかったのにと。
信じてついていきたいと口にしながら心が伴わずにいるのはとても苦しかった。
それまでにも色々、応援屋の桂馬さんのキャラクターとかにものめり込み過ぎて苦しくなっていて、Mr.DREAMが引金を引いた。
もう二度と愛するアイドルを失いたくないと思うがあまり、自分のキャパシティを超えてのめり込み、神経を尖らせていた。


つい先日、最愛のいなくなったグループが充電を完了しステージに戻ってきた。
そのコンサートで、わたしはわたしの心に向き合うことが出来た。
明日も優しい陽が昇るように - アイラブユーは君だけさ
上記がその時のことを書いたブログ。


わたしはわたしの恐怖と向き合った。
そうして、漸くMr.DREAMをそのままに受け入れて愛することが出来るようになった。
五関さんとMr.DREAMはイコールじゃない、なんてまあ当たり前のことをやっとのことで頭じゃなく心の方で理解出来たという訳だ。


未来のことは何にもわからない。
グループというのは確固たるものではないし、個人としてもアイドルは神ではないので永遠じゃない。ずっとずっとステージにいて欲しいと望むけれど、それが叶うことかどうかはわからない。
ただ、改めて今のわたしがMr.DREAMを聴いて感じるのは、ただただ五関さんがこの先もアイドルでいてくれるという希望だ。

 


叶うこと信じたら、どこへでもいける。
五関さんがそう言うのなら、どこへでもついていきたい。